暁天インタビュー 「誰かの心を動かした実感はある」互いを信じて追求した2人だけの笑い

こわらいぶ応援チケット企画第3弾は、早稲田大学お笑い工房LUDO23期の暁天さん。大学1年生の頃から多くのライブや大会で唯一無二の存在感を発揮し、大学お笑いの世界で愛されてきたおふたりに、お笑いを始めたきっかけから4年間を通して感じた大学お笑いへの思いなどを幅広く伺いました! コンビ活動で最も嬉しかった瞬間とは……?

インタビュー概要

取材日:3月9日

ご取材相手:早稲田大学お笑い工房LUDO23期 暁天
佐藤(写真左)・高瀬(写真右) ※敬称略

コンビ結成のきっかけになったハイスクールマンザイ

—まずはお二人のルーツについてお伺いします。お笑いを好きになったのはいつ頃でしたか?

佐藤:この前何かで「とろサーモンのM-1」って言ったんですけど、実はもう1個あって。中3のときに友達に『ハライチのターン!』というラジオが面白いって言われて、深夜ラジオを聞くようになったんです。オールナイトニッポンとかを聞き始めて、そこからオールナイトニッポンの作家の福田卓也さんが同じく作家をやっている『ゴッドタン』とかも見始めて、お笑い好きになっていった気がします。
特にラジオは、高校生のとき週に15時間、7~8番組ぐらい聞いてました。

高瀬:ラウ(佐藤)は中野twlという土足厳禁の会場でライブに出るときに、かまいたちのラジオグッズの靴下を履いてたりします。

—メールを送ったりもしていましたか?

佐藤:送ったことはあったけど、全然読まれなくて無理だと思っちゃいました。ラジオのメールって本当に何百通と送らないと読まれないんだなって。

—高瀬さんはいかがですか?

高瀬:私はお笑い好きの家庭で、親がよく見てたからですね。
流れ星とか5GAPが出てた『日10☆演芸パレード』という毎週勝ち抜きの番組がめっちゃ記憶に残ってます。誰ともあるあるとして共有できてないんですけど、私のルーツは結構そこにありますね。肘神さまとかがめっちゃ流行ってた頃のお笑いを毎週楽しみにしてました。結構テレビっ子なんです。
その後、中学に上がってからはロングコートダディ堂前のガチ恋期が来ました。

—ロングコートダディさんは何をきっかけに好きになったんですか?

高瀬:ネタパレかな。東北に住んでたから東京や関西のお笑いに触れる機会がそれぐらいしかなくて、ライブシーンのお笑いもネタパレを通して知ってました。
YouTubeとかも見せてもらえなかったからネタパレを食いつくように見てて、(堂前さんが)「面白い、かっこいい」って。
ミーハーの時期もめっちゃあって、高校生の頃とか無限大ホール所属の塩顔芸人を集めた「ソルティーズ」っていう4人組ユニットが好きで、サイン入りのCDを買ったりしてました。ゴールデンウィークとかに東京に頑張って行ってお笑いを見てた時期もあった。今となっては「消費してごめんなさい」としか言えないんですけど(笑)。

—高校生の頃にはおふたりとも「ハイスクールマンザイ」に出場されていますが、その頃からお互い面識はあったのでしょうか?

佐藤:地域が違ったので直接会ってはいませんでした。でも、私が情報収集のためにハイスクールマンザイってパブサしてたら、高瀬がそのときにnoteに載せていたネタをおじさんのアカウントが「この子のnote面白いぞ」ってツイートしてるのを見つけて。

高瀬:当時から囲いのおじさんみたいな人がいたんです。

佐藤:それで見つけて、DMでちょっとだけ連絡を取ってました。

—すごい出会いですね! その頃は地域が違うためにやはり組むことは難しかったのでしょうか?

佐藤:そうですね。でも、めっちゃ組みたいとは思ってて。それで、後からLUDOに入ってるらしいぞと聞いたので、私も追いかけてLUDOに入りました。最初は東洋落研だけだったんですけど。

—それがコンビ結成の経緯にも繋がっているんですね!

高瀬:そうなんです。noteで結構色んな人と出会ってました。もみもじとサークルに入る前から繋がってたり、金森さん(破壊ありがとう)も金森さんだと認識する前からnoteで繋がってたり。

—ちなみに、高校生でお笑いを始めた頃からや今までに影響を受けた芸人さんや特に好きなネタはありますか?

高瀬:私は3個あります。クラシキ、リンドバーグ、ロングコートダディ。
クラシキはLUDOに入ってすぐの頃にめちゃくちゃお世話になってた1つ上の先輩です。現照山おうちごはんの金山さんと大竹さんですね。まず、新歓Zoomで金山さんが「霜降り明星って面白くないよな」と言っていたのが衝撃だったんです。

—!? 新1年生はどういった反応だったんですか?

高瀬:金山さんが「俺(漫才が)上手いやつ嫌いなんだよ」って言ったら、「なんだこの人」みたいな(笑)。
今はだいぶ丸くなったんですけど、当時は(金山さんが)めちゃくちゃ尖ってたので。でもそれで何を言いたいかというと、「コント漫才をするな、ニンで漫才をしろ」ということで。金山さんはずっとぞれを大事にしてる人で、私たちもそれが最初の出会いだったから、ニンで何かを作るというのが4年の最後の最後まで頭の中にありました。だいぶ影響を受けてるんじゃないかな。一時期クラシキを見すぎて大竹さんみたいなボケ方になっちゃったこともあって、それはあんまり良くなかったですね(笑)。

あと、リンドバーグはしゃべくり漫才をずっとやってるんですけど、ネタの軸以外の部分の、贅肉みたいなところの面白さがとんでもなくって。二人が喋ってるだけで面白い。お手本みたいな漫才をするんじゃなくて、遊びで頑張らなきゃなということをリンドバーグから学びました。
ロングコートダディは、本当に相方を面白がってネタを作ってる感じがすごくて。クラシキの「ニンで」というところとも繋がるんですけど、「この人でどれだけの可能性を見せれるか」っていう姿勢に影響を受けましたね。

佐藤:私は、自分が一番こんな漫才がしたいと思ったのは、かまいたちの「UFJ」のネタです。マジで理想の漫才だと思ってる。最初に見たときはしゃべくり漫才とコント漫才の違いも分かってなかったと思うんですけど、あれから「こういうのやりたい」ってめっちゃ思ったし、近い感じのものを割とできてる気がします。

高瀬:……えぇ⁉ まだまだですよ。

佐藤:え(笑)。でも同じ道な気がする。あとは、私もさすがにクラシキだな。

—暁天さんのネタに関して、金山さんから言われた印象に残ってる言葉はありますか?

高瀬:私が電話で泣かされたことがあって(笑)。
今思っても自分たちが面白くなかった1年の夏頃に、ネタ台本を送ったら「いま電話していいか」ってLINEが来て、電話に出たら「これは何が面白いと思って書いたの?」って言われたんです。
金山さんとしては普通に「これはどこを笑いにしたいのか」って聞いたつもりで、ポイントをまず教えてもらってから「じゃあこういう風に持っていけるね」という話をしたかったみたいなんですけど、金山さんも尖ってたのでコミュニケーションが下手で。そしたら、私が「えっと……」って言いながら泣いちゃったんです。でもそのときから、ちゃんと笑い所を作らないとダメだなと気づけたので、印象には残ってます。

ネタの原点は「子供とおばさん」

—佐藤さんは学生芸人でお好きな芸人さんやネタはありますか?

佐藤:今はもう好きな人がいっぱいいますけど、憧れたコンビで言うと1年生のときのホットコーナーですかね。

高瀬:ネタの構成が全部ホットコーナーみたいになっちゃう時期もあったよね。三段構成みたいな。

佐藤:ピンをやってた時期には、月は東に日は西にさんにもめっちゃ憧れてました。かっこいい。あとはLUDOの松永さんとめぐさんがやっていたサイレンとか。松永さんがとにかく面白くて、ちょっとキャラも似てたのでめっちゃ見てました。

高瀬:「せっかちうるさ女性」みたいなね。

—逆に、今の暁天さんのネタ作りで参考にしてるネタやコンテンツなどはありますか?

高瀬:コンテンツじゃないかもしれないんですけど、「子供とおばさん」です。
塾で4年間アルバイトしてるんですけど、塾の子供がもう、思いつかないボケをいっぱいしてくれるんですよ。それが本当に面白くて。あと、おばさん。

なんでこの2つなんだろうって考えたんですけど、多分「誰の身近にもいたことがあって、結構共感できるもの」だからなんじゃないかと思ってます。私たちのネタって、よく見ると子供とおばさんの解像度が妙に高くて、それは多分ずっと(彼らを)面白がってるからなんですよ。あと、ネタの中にうんことか全然関係ない言葉がいっぱい出てきちゃうのも、子供からの影響を受けてます。
参考にしているものはもうそれしか思い浮かばないです。逆にさっき挙げたクラシキとかホットコーナーは、同じサークルだし「似ないようにするもの」だったので。
何か補足ある?

佐藤:子供とおばさん……いやでも、それに尽きる気がするな。

高瀬:別にそんな、映画みたいに作ってるかっこいいものでもないしね。本とかでもないし。やっぱり人間が一番共感できるから。

佐藤:小学校あるあるみたいなネタを大抵みんな1回はやりますけど、私たちはめっちゃ深いところまで考えた気がします。

高瀬:「こういう場面あるよね」じゃなくて、「小学生ってこういうことだよね」っていうところまで。結構塾であった変なこととかも(佐藤さんに)話すんですよ。

佐藤:あと、私に妹がいるのでそれもあるかもしれないですね。
いま中3なんですけどめっちゃ子供っぽくて、家帰って私が「ご飯なに?」って聞いたらボケが返ってきます。毒とか、受話器とか、普通にうんことか(笑)。でも笑っちゃいます。
だから確かに子供は想像しやすいですね。

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